アシスタントの藤田です。
こちらはかすがいを入れた器で、金継ぎの原点ともいうべき技法です。
昔はお茶碗や湯飲みの数が少なかったので、職人さんが各家庭にまわり、かすがいを入れて修理をしていたそうです。
お客様の中には「昔こういうお茶碗がいっぱいありました。」と懐かしんで帰られる方もいらっしゃいます。
この素朴でなんの飾り気もない修理が、より親しみを感じさせてくれます。
「子はかすがい」という言葉も、愛らしく、でもしっかりと繋ぎとめてくれるをそんなかすがいの雰囲気から生まれたのではないかと思います。
器を直しに職人さんが家に来る、そんな時代に生まれてみたかったです。